発想は突然降ってくるものではない
行動力やバイタリティを持った人を見るときには「あの人は発想力がある」といったふうな評価をしてしまいます。
人の発想力についての表現で「天から降ってきた(降りてきた)」というふうに言うこともあります。
ですが人間の発想力は全くゼロの状態からいきなり導き出されるということはありません。
例えばよほど頭脳が優れた人であっても、全く一度も読んだことがない教科書の問題を解くことはできないようなものです。
いわゆる「発想力がある」という人に共通しているのは、それまでに自身の中に培った経験や知識が十分にありそれを別の形で出力することができる能力を備えているということです。
スペインのサグラダ・ファミリアを設計した建築家ガウディの言葉に「人は創造しない。自然の中から発見するだけ」というものがあります。
これも人は全く無から何かを作り出すことができるわけではなく、身の回りにあるものをヒントにクリエイティブな活動をしていく能力があるということを端的に示したものです。
つまり言い換えるならば優れた発想力を発揮したいと思うのであれば、まずは自分の身の回りにあるものに関心をもちできるだけたくさんの経験や知識を自分のものとして取り入れることができるようになる必要があるということです。
発想力を高める「読書」「運動」
発想力を高めるためにはできるだけ多くの知識を得るということがまず1番の早道ですが、それをもっとも効率よく行うことができるのが「読書」です。
最近は若者だけでなく年配の人であっても定期的に読書をするという習慣を持っている人は少なく、活字そのものを目にするという機会が急激に減少してきています。
ですが新しく本を読むということは自分の気持ちを表現することができる語彙を増やすことができるとともに、自分がしたことのない経験を追体験したり感情に共感したりすることができます。
これまであまり本を読んでこなかったという人は最初は慣れないことと思いますので、まずは読みやすい活字の大きなものを選びとにかく最後まで一冊読み通すということを目標にしてみましょう。
既に読書の習慣がついている人なら、これから読む本はそれまであまり自分が興味を持ってこなかった分野のものにするのがおすすめです。
男性であれば女性週刊誌やファッション雑誌を読んでみたりといったように、普段触れない情報に触れてみるということは発想力を高めるために大きな原動力になってくれます。
もう一つ発想力を高める行動になるのが定期的な「運動」です。
中年期に運動習慣を持っていた人は高齢期に入った時に脳萎縮が起こりにくくなったという研究もあり、体を動かすという行為はそのまま脳の活性化につながっていきます。
散歩など軽いものでもよいので毎日少しずつでも運動する習慣をつけていくと気持ちをすっきりさせ新しい発想を作り出すことができやすくなります。
集中力を高める「食事」「睡眠」
発想力を作り出すにはバラバラに蓄積されている知識を頭の中でまとめるための集中力も求められます。
集中力は普段の生活の中での発見の回数を増やし、記憶力や論理的思考のもとにもなっていきます。
人の集中力を高めるために最も重要になるのが「食事」と「睡眠」です。
特にここぞというときに集中力を発揮したいなら、気分をたかめる成分を含んだものを食べるというのもおすすめの方法になります。
参考>>コーヒー図書館:カフェイン
コーヒーに代表される飲料に含まれるカフェインは気分を覚醒させ血行をよくしてくれる働きを持ちます。
飲み過ぎは健康を害することもあるので注意が必要ですが、これから大仕事をすると気合を入れたいときにはぜひ飲んでおきたい飲み物です。
また発想力も集中力も十分な睡眠がなければ発揮されることはありません。
一日少なくとも6時間以上の睡眠時間を確保し、徹夜などは避けるようにしていきましょう。