仕事の興味はあとからついてくることも
日本においては高度成長期の時期に数多くの技術者が生まれました。
現在まで続く日本の高い技術力を作り出したのはこの時期の工場労働者や技術者の功績が大きいですが、そうした人たちの全てが果たして最初から自分のやりたかったことを仕事にしていたかというとそうではありません。
むしろほとんどの技術者は最初は学校を出てから生活のために大量に仕事のある都内近隣の工場に就職をし、そこで見よう見まねで技術を習得していったというケースがほとんどでしょう。
最初はやむなく始めたものの新しい技術を作り出すために長く仕事を続けていったことで、自分自身のモチベーションも高まり結果的に高い技術力を作り出すことができたというのが真相なのです。
ここ最近では若者世代を中心に「自分探し」など「自分がやりたいこと以外の仕事はしたくない」という意識が広く持たれるようになっていますが、はじめからやりたいこととやりたくないことをはっきり区別してしまうのは将来的には自分にとってあまりプラスにはなりません。
どんなことにも真剣に取り組むこと
好きなことを仕事にしたとしても、それが結果的に幸せになれるとは限りません。
趣味として行っているときには楽しいと感じられたことであっても、仕事として行うとなるとどうしてもやりたくない仕事もついてきますし、場合によっては理不尽さを感じてしまうこともあります。
自分の好きなことだからと仕事を始めた人の中には「仕事にしたらそのことが嫌いになった」というふうに言う人すらいるくらいです。
趣味として楽しいことを仕事にしていくにはそのあたりの覚悟もしておく必要があります。
逆に本当に好きなことがあるならそれは趣味やアフタータイムに行うこととして分けておき、仕事は仕事としてまじめに取り組むことができるものにするというのもよい方法と言えます。
どんな業務であってもまじめに取り組んでいくことでその仕事ならではの楽しさを見つけることもできるはずです。