若手社員にありがちな自己嫌悪の原因
学校を卒業して新卒で就職をした若手社員の多くは、これからその会社でどんどん業務をこなして多くの人に認められるようになりたいと考えていることでしょう。
ですが学校の成績や採用時の評価は決して悪くなかったはずなのに仕事の面においては失敗が続いてしまったり、思うように売上をあげることができなかったりということもあります。
そんな時には「この仕事は自分には向いていないのかもしれない」といった落ち込みを感じてしまいます。
ここ近年では若手社員が入社して1~3年くらいの間に約半数は何らかの事情で退職をしてしまっているとも伝えられていますが、健康上の不安や極端に劣悪な就業環境ということでないならばその時期までで仕事に見切りを付けるというのはあまりにも早すぎです。
現在世界的に活躍をしているアスリートであっても、子供の頃からずっとレギュラーがとれていたり、全ての大会で優勝をしてきたというわけではありません。
仕事にしろスポーツにしろ、何かを継続して行っていくときには必ず定期的にスランプというものは訪れるものなので、そこでどんなふうに自分のモチベーションを保っていくかということが仕事の能力以上に問われてきます。
しかし毎日同じように仕事をしているだけではなかなか結果が出せないということは、それは仕事の方法や業務の考え方に何らかの問題があるということも十分に考えられます。
まずは自分が「結果が出せない人」にありがちな思考方法や行動をしていないかということを考えなおしてみましょう。
結果が出せない人によくあるものの考え方
日本においては古くから「気持ち」が物事を左右すると考えられてきました。
いい意味でも悪い意味でも精神論が重視されるという傾向は未だに残っており、「頑張っていればむくわれる」「まじめにやっていればいつか必ず結果が出る」といった発想を持ち続けている人は潜在的に多くいると考えられます。
ですが実際の仕事の結果だけに焦点を当ててみると、必ずしも毎日真面目にコツコツ業務をやっている人だから結果を出しているというわけではありません。
場合によっては周囲から不真面目で適当に仕事をしているように見える人が、先輩を出し抜くような大きな働きをしていることもよくあります。
自分よりも不真面目で学歴も低い同僚が自分よりもよい成績を上げているとなると、プライドの高く真面目な人ほど「上司が無能だから評価されない」「客先のレベルが低い」といったように原因を他人や環境に求めがちになります。
しかしこうした原因を自分ではなくまるっきり外部の要因として投げてしまっているうちは「結果が出せない人」の思考方法から抜け出すことは決してできません。
まずは先入観を捨てて、自分にはないものを持っている相手のどこに仕事を成功させる要因があるのかということを冷静に分析してみることが大事になります。
新人から中堅になるための最初の関門と言えるのがこの「現状把握」で、まず謙虚な姿勢で自分自身の能力を客観的に把握して長所と短所を深く内省してみてください。
自己嫌悪を捨ててプラス思考になる
結果を出せない日が続いてくると、自信が喪失され自分自身に対して悪い考えばかりを持つようになってしまいます。
ですがそうした悲観的な考え方は悪循環のスパイラルの最初の地点であり、その考え方をしているからこそまた次の失敗を呼びこむといったことにもなっていきます。
一見適当に仕事をしているように見えながら結果が出せている人というのは、そうしたネガティブな思考がなく「なんとかなる」という非常に楽観的な姿勢をしていることがよくあります。
逆に真面目にやっても結果が出せない人というのは、「この仕事を断ったら次は自分が信用されないかもしれない」「少しのミスでもあったら許してもらえなくなる」といった思いつめた考え方をしていたりします。
仕事において完璧を求めるということは実際には業務の質全体を下げることがよくあるので注意が必要です。
自分の能力を把握して、できることから少しずつよい仕事をしていくようにすれば、自然と周囲からの評価も変わってくるはずです。